コーヒーが歯周病予防になる?コーヒーと歯周病の関係性を解説
2025/08/20

こんにちは、日野市(平山城址公園)の歯医者、SERAデンタルオフィス 平山城址公園駅前歯科です。
コーヒーは、多くの方々にとって日常生活に欠かせない存在です。
その味を楽しむためだけでなく、気持ちの切り替えや集中力を高めるためにコーヒーを飲むという方も多いかと思います。
適度なコーヒーの摂取は健康にもいい影響を与えると知り、体調管理のために飲んでいるという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、コーヒーが与える口内環境への影響について解説します。
コーヒーが歯周病予防につながる理由
血糖コントロールにつながる

血糖値が高い状態は、唾液の分泌を抑制し、白血球の機能を低下させます。
これらの変化は、口腔内の免疫力を弱め、細菌の増殖を助長するため、歯周病のリスクを高める要因となります。
一方で、コーヒーに含まれるクロロゲン酸にはすい臓の機能を活性化し、インスリンの分泌を促進する作用があり、そのインスリンには血糖値を下げる働きがあります。
そのため、コーヒーが促進するインスリンの作用による血糖値の管理は、間接的に歯周病の予防につながります。
活性酸素の抑制につながる

活性酸素はウイルスや細菌といった外敵を攻撃・排除する役割を担っていますが、活性酸素が過剰に生成されると、歯周組織を破壊し骨の吸収などを促進してしまいます。
コーヒーに含まれるクロロゲン酸は、抗酸化作用によって体内の活性酸素の除去を助ける働きがあり、これにより歯ぐきの健康維持、歯周病の進行の抑制が期待できます。
コーヒーがもたらす口内への悪影響
口臭

コーヒーの摂取は、口臭を引き起こす要因となります。
まず、カフェインが持つ利尿作用によって体内の水分が排出されると、唾液の分泌量が減少します。
唾液には自浄作用があり、細菌の除去や口内環境の酸性化を防ぐ役割を担っていますが、唾液が不足することで細菌が増殖しやすくなると、口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物が増加する可能性があります。
また、コーヒーの香り成分やタンニンが口内に残留することも、口臭を助長する原因です。
加えて、コーヒーに砂糖やミルクを加えている場合には、これらの成分が細菌の繁殖を助長することで口臭が悪化する恐れがあります。
着色

コーヒーや紅茶に含まれる色素やタンニンは、歯の表面を覆うエナメル質に浸透します。
そのため、日々のケアやクリーニングなどでタンニンが取り除かれない場合、歯の黄ばみや汚れの原因となってしまいます。
長い期間、頻繁にコーヒーを飲んでいるという場合には、色素の沈着が進んでいる可能性がありますので、歯科医院での定期的なクリーニングやホワイトニングで取り除くようにしましょう。
唾液の減少

前述したように、カフェインの利尿作用による水分の排出は、唾液の分泌を抑制します。
唾液には自浄作用のほか、殺菌作用や再石灰化作用、消化作用、粘膜の保護作用などがあり、唾液の不足は風邪などの感染症や虫歯・歯周病のリスク増加につながります。
コーヒーを飲むことが生活の一部となっており、頻繁にカフェインを摂取しているという場合には、意識的に水分補給を心がけること大切です。
酸蝕症

コーヒーやそのほかのカフェイン含有飲料は酸性度が高いことが多く、酸性の飲み物は歯のエナメル質に徐々に侵食し、酸蝕症を引き起こす可能性があります。
酸蝕症は、酸によってエナメル質が溶けて薄くなっていく病気です。
進行することで、虫歯になりやすくなったり、歯の内部にある象牙質が露出して感覚過敏を起こしたりします。
歯が白濁している、黄ばんでいる、先端がギザギザしている、つやがなくなった、舌で触れた際にざらつきを感じるといった症状は酸蝕症の可能性があります。
食べたら口をゆすぐ、だらだらと長時間飲食をしないといったことを心がけ、必要に応じて歯科医院でフッ素塗布やかぶせ物治療を受けるようにしましょう。
口内環境を保つコーヒーの飲み方
水分補給をする
口内環境を保つために大切なのは、コーヒーを飲む際には水分補給も同時に行うことです。
コーヒーと水を交互に飲む、コーヒーを飲んだら最後に水を飲むといったことに気を付けることで、唾液の分泌を促進し、口腔内の乾燥を防ぎやすくなります。
一緒に摂るおやつや砂糖に注意する
コーヒーと一緒に甘いものを取ることが多いという場合には、虫歯や歯周病のリスクが高くなるため、注意が必要です。
甘味成分が多いと、歯垢が形成されやすくなり、それが歯周病や虫歯の原因となります。
飲んだ後にデンタルケアをする
コーヒーを飲んだ後は、できる限り早めにデンタルケアを行うようにしましょう。
特にコーヒーに砂糖を入れた場合は、歯磨きやうがいを欠かさないようにすることで、虫歯や歯周病のリスクを低減できます。
また、舌の表面に付着する舌苔(ぜったい)は、舌ブラシや専用のクリーナーでケアするとコーヒーを飲んだ後の口臭を予防できます。
飲みすぎに注意する
コーヒーを飲む際は、ほどほどの量に抑えることが大切です。過剰摂取は神経過敏や不眠、口内トラブルを引き起こす要因となります。
一般的には1日2~3杯程度までが摂取する目安となっていますが、個人差もありますので、自分の体調や生活リズムに合わせて適正量を見極めるようにしましょう。
ストローで飲む
コーヒーに含まれる色素は歯に着色しやすいため、アイスコーヒーを飲む際にはストローを使うことをおすすめします。
ストローを使うことによって、色素が歯に直接触れるのを防ぎやすくなります。
定期的に歯科検診を受ける
普段からコーヒーを飲んでいる方は、歯科医院で定期的に検診やクリーニングを受けるようにしましょう。
歯科医師や歯科衛生士が行うクリーニングで、蓄積された色素や歯石を除去し、口臭や歯周病の進行を未然に防ぐことが可能です。
まとめ
コーヒーは、その風味や香りで私たちの生活を豊かにしてくれるものであり、適量を飲むことは全身の健康や歯周病リスクの低減につながります。
しかし、同時に口臭や着色、酸蝕症のリスクもあります。適正量を心がけ、日々のケアと定期的なクリーニングを欠かさないことで、コーヒーの魅力を味わいながら健康な口内環境を維持していきましょう。
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